displayportを備えたPC本体から、displayportアダプタを使ってモニタ側のVGA(アナログ)端子に接続した場合に、「前のPCのときよりも、妙に画質が悪くなった」と感じることがあります。
今回は、そんな問題の解決策についてです。
最近のPCの出力はdisplayportのみであることが多い
windows7のサポート終了を控え、パソコンの買い替えが多くなってきています。
しかし、モニタ自体は別に何が変わったわけでもないので、以前のモニタをそのまま使うという場合がほとんどではないでしょうか。
ここ最近の新型デスクトップパソコンは、小型化とともに、映像出力ポートを「displayport」に一本化する傾向が顕著です。
「displayport」は端子が小さく、また、本体に最初から2ポートあることがほとんどで、初期状態でデュアルモニタに対応しているなど使い勝手がいいのが特徴です。
しかしモニタ側には、最近のモデルであればdisplayport入力端子がありますが、ちょっと前の機種には、まずありません。
そこで、本体からはdisplayportで出し、モニタ側の受けはそれ以外の端子で行うことになります。
この場合に、例えばモニタ側の受けがDVIやHDMIであれば、同じデジタル同士なので、何の問題もありません。
しかし、displayportアダプタを使って、モニタ側のVGA(アナログ)端子に接続した場合に、「前のPCのときよりも、妙に画質が悪くなった」と感じることがあります。
この問題は、モニタ側のセッティングで解決できる
この問題のほとんどは、モニタ側の「フェーズ」設定が適正値でないために発生します。
そもそもアナログ信号とデジタル信号には直接の互換性がないため、アナログ入力信号をデジタル信号に変換する必要があります。
その際に、アナログ信号をサンプリングするタイミングを指定する設定値が「フェーズ」です。
適切な設定から大きく外れている場合、画面の一部がゆがんだり、縦の筋や横方向のちらつきが画面に現れ、画質が劣化したように見えてしまいます。
普通は自動設定の範囲で問題なく映るため、ユーザーが値を調整しなければならないということもあまりないのですが、まれに、初期値が極端な値になっていたるすると発生するようです。
実際にあった例では、画質が明らかに低いため確認したところ、「フェーズ」設定が0~100の範囲のスライダで3に設定されていたため、50に直してみたところ、きれいに映るようになりました。
適正値の基準は機種やメーカーなどによって違うと思われますが、数字が大きければ、特に問題はないように思われます。
とりあえずはいったん50にしてみて、そこから微調整するのが良さそうです。
パソコン本体のデジタルポートからモニタのアナログポートにつないでいる場合は、一度この設定を見直してみてもいいでしょう。
うまく映っているように見えても、調整すればもっと良くなるかも知れません。