PCが不調になった場合は、やはりOSから再インストールするのが一番確実ですが、そうすると、そのPCにあったデータは消えてしまいます。
バックアップデータを取るにしても、ブラウザの履歴や設定、記憶させたパスワードなどが失われると、復旧が大変です。
ここでは、FirefoxのPC変更におけるデータ移行の方法をご紹介します。
方法は大きく2つあり、
・Firefoxアカウントにログインする
・必要なファイルをコピーする
となります。
Firefoxアカウントにログインする
Firefoxの右上のメニューボタンから、ログインを行います。
初めての場合はアカウントの新規作成となりますが、二度目以降と操作は変わりません。
初回ログインのときの設定をアカウント情報として保持するため、別のPCで同じアカウントにログインすると、ブックマークやパスワード情報などがそっくり再現できます。
必要なファイルをコピーする
必要なファイルは以下の通りです。
また、使い方によっては、ここに書いてあるファイルがない場合があります。
(辞書登録をしたことがない場合、「persdict.dat」は作られません)
ファイルの保存先へのアクセス方法は、下段で解説しています。
必要なファイル一覧
・Firefoxのブックマークおよびダウンロードしたファイルと以前訪問したウェブサイトのリスト:
places.sqlite
・パスワードデータは2つのファイルに格納されており、両方とも必要
①パスワードの鍵データベース:
key4.db
②保存したユーザー名とパスワードに関する暗号化された情報:
logins.json
・サイトごとに行った、Firefoxの多くの許可情報
permissions.sqlite
・ユーザーがインストールした検索エンジンのデータ
search.json.mozlz4
・Firefoxの辞書に登録したすべての単語
persdict.dat
・Firefoxの検索バーで検索した単語とウェブサイトのフォームに入力した単語
formhistory.sqlite
・Cookieの情報
cookies.sqlite
・すべてのセキュリティ証明書の設定とFirefoxにインポートしたSSL証明書
cert9.db
・既知のファイルタイプに対する、Firefox の動作設定
handlers.json
必要ファイルの抽出方法
上記の必要ファイルが収納されているフォルダを開く方法は以下の通りです。
なお、プロファイルフォルダーごとコピーするのは、バックアップとしては有効ですが、プロファイルを直接収納しているフォルダーには都度違う文字列の名前がつけられるため、フォルダごと置いても読み込まれないため、意味はありません。
そうかといって、中身を全てそのまま上書きコピーすると、起動プロファイルを壊してしまい、プロファイルを新しく作り直すことになり、これも意味がなくなってしまいます。
先にご紹介した必要ファイルだけを正確に取り出し、それらだけを上書きすると、問題なく設定を引き継ぐことができます。
この画面にある「フォルダーを開く」ボタンを押すことで、必要なファイルが収納されているフォルダを開くことができます。
新しいPCにFirefoxをインストールした後、取り出すときと同じ手順でプロファイルフォルダーを開いて、取り出したバックアップファイルを上書きします。
それにより、新しいPCでも、以前と同じように使用することが可能となります。