「オブジェクトの位置またはサイズが変更されます。」エラーは閉じることができない
社内で複数の人が手を入れる共有シートなどで、時々、オートフィルタをかけたまま保存してそのままにしておくような不心得者がいることがあります。
その状態では見たい情報が何も見えないので、オートフィルタの設定を解除しようとすると、「オブジェクトの位置またはサイズが変更されます。」というダイアログが出て、どうしようもなくなってしまうという事態が発生します。
このダイアログの困ったところは、OKボタンはあるものの、いくら押しても同じダイアログが出続けるばかりで進むことも引くこともできなくなるという点にあります。
結局、こうなってしまったら、あとはタスクマネージャーで強制的に終了させるしかありません。
別の作りかけのexcelシートと並行して開いたときにこの状態になると、それらも一緒に強制終了させられてしまうので、注意が必要です。
ちなみに、現象を確認したバージョンはOffice365で、最新バージョンアップでexcel2019相当になっています。
このエラーが出ないようにする対策
オートフィルタの設定を変えるとこのエラーが出てしまうという場合は、
「ファイル」>「オプション」で開く「オプション詳細設定」画面で、「詳細設定」にある、
「挿入したオブジェクトをセルと共に切り取り、コピー、並べ替えを行う」チェックを外します。
この設定を行うと、「オブジェクトの位置またはサイズが変更されます。」エラーでどうにもならなくなる、ということは発生しなくなります。
この状態で、フィルタを解除して保存してください。
まとめ
「挿入したオブジェクトをセルと共に切り取り、コピー、並べ替えを行う」チェックをはずすと、「オブジェクトの位置またはサイズが変更されます。」エラーは出なくなるものの、配置セルとオブジェクトの関係が断絶するらしく、セルをコピー、移動したときに、そのセルに配置されたオブジェクトがついてこなくなってしまいます。
この設定をそのままにしておくと、例えばシートをタブで丸ごと複製した場合に、文字だけがコピーされ、配置オブジェクトが全くない状態になったりしますので、修正が済んだら、再びチェックを入れておいたほうがいいでしょう。
そもそもの問題として、強制終了させる以外に打つ手がなくなる時点で割と重大な不具合のような気がしますが、excelはこの手のバグが割と多く、しかもなかなか修正されません。
この問題も、excel2010のあたりですでに出ているのに、2020年8月現在の最新状態でいまだに出ます。
天下のMicrosoftの主力商品なので、もう少しビシッと作りこんでほしいものです。